お知らせ

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ザッハトルテ

今日のお店の前は風が強く雪が横殴りに吹き付けています。

雪が積もると除雪車が来てくれる県道まで100mほど、
人力で雪かきをしなければならないので
「海側には積もらないで、スキー場にだけ
たくさん積もってくれれば良いのに….」
なんて手前勝手なことを思ったりしています。
でも適度に雪も降らないと、川の水量が減って
海に流れ出すミネラルも減り、海産物にも影響が出ると聞きます。
強い寒波が日曜日にかけて下りてくるようですが、
大きな被害が出ないことを祈ります。

さて、今年も今日から<ザッハトルテ>をお出ししています。

世界中で知られるウィーン菓子の代表であるザッハトルテ。

ザッハマッセと呼ばれるチョコレート生地、
甘酸っぱいアプリコットジャム、
グラズールと呼ばれるチョコレートシロップを
再結晶化させたコーティングの3つの素材から
構成されたシンプルなチョコレートケーキです。

大切にしているのはこの3つの素材のバランスです。
砂糖のたくさん入るお菓子なので、基本的には
甘いお菓子になります。
でも生地の組成や、ジャムの酸味、
上掛けのチョコレートの香りや口溶けのバランスをとることで
キレのある味わいに仕上げています。

バターとカカオ分の高いチョコレートをふんだんに使った生地は
軽い食感で口溶け良く、口中でほどけるよう焼き上げています。

アプリコットジャムは炊き上げたものに
アプリコットピューレを加えて
酸味と香りをさらに強調しています。

上掛けのグラズールはチョコレートの艶、香り、味わいを
しっかりと感じられるように、厚すぎず、薄すぎず、
程よい硬さを見極めてかけてあります。

煮詰めて再結晶化させたシロップは
どんどん固まってきてしまうため、ここぞというタイミングで
一気に流しかけなければなりません。
その見極めは経験を重ねないと得られないものだと思います。

ザッハトルテを扱う何軒かのお店で働き、それぞれの
良いとこ取りをして、自分なりに煮詰めてきた
今一番美味しいと思う製法で組み上げています。

 

 
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観光立国の正体 

観光立国の正体、昨日読み終わりました。
FBで書評を拝見していて、
気になってずいぶん前に購入していたのですが
繁忙期で読む余裕がなくなり、今になってしまいました。

これまで多分に感覚的に、こうじゃないかなぁと思っていたことが
データに裏打ちされて説明されており、点が繋がって線になったというか
「あぁ、そういうことだったのか!」と沢山の気付きを得ました。

事前に書評を拝見していて
プロダクトアウトとマーケットインという言葉の
(マーケットイン:市場や購買者という買い手の立場に立って、
買い手が必要とするものを提供していこうとすること)という言葉が、
ちょっと引っかかっていたんです。
ここにしかないものを作っていて
お客様の幸福度に貢献するという自負は
おごりではなくて矜持として持っていて
それをどうお客様に伝えるかが大切なのであって
お客様におもねるようなことをすると
何処に行っても同じものしかない平均化が起こるんじゃないか?
と思っていたのですが、読み終えて
そうではないということが、よく分かりました。

観光で収入を得なければ成り立たない土地なのであれば
自分たちのことと危機感を持って住民全員で責任を持って取り組むか
時代に淘汰されてそれなりの税収の中で、
伝えられてきた土地も手放し、街を小さくして細々と生きるか、
どちらにしても覚悟と生きる力が試されているのだと思いました。

まず自分は、観光にこられたお客様に
「こんにちは」「どちらからお越しですか?」と
<笑顔で挨拶する>ことから心がけたいと思います。
お金も何もかけなくてもできる、心持ち一つで
訪れたお客様に気持ち良くなっていただくことができるのですから。

山陰に住まう、この土地をどうにかしたいと思っている人に
ぜひ読んでもらいたい一冊でした。

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年頭所感

15年ほど前に埼玉スーパーアリーナの一角にあった
ジョンレノンミュージアムを訪れた際に買ったポストカード。
今はお店の一角に貼っています。

清志郎さんもそうだけど、
その偉大さに気づくのは
居なくなってから。

食に携わる仕事をしていて
届ける品物に思いを込めたり
知り得た気付きを伝える中で
召し上がってくださった方が
「身体を作る食べもの」を意識することで
誰かを思いやったり、物を大切にする気持ちが生まれて
更には違いを認め合うことに繋がって
その延長線上で「争いがなくなる」ってことはないかなー。

仕事を、生き方を通してそこに貢献したい。
あらためてそんなことを思った2017年の年頭です。

#ジョンレノン#忌野清志郎#愛と平和#WarIsOver#JohnLennon#ifyouwantit

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年末の所感

今年は後半に通販を再開して、遠方の多くのリピーターのお客様に
ご注文をいただけたことがきっかけで
改めて「うちのお菓子の価値は何かな?」と考えることができました。

お菓子の名前は同じものが多いですし、使う材料も限られています。
自分ではこんなに良い素材を使って、こんなに手間暇かけてるのに…と思ったとしても、
その価値はなかなかお客様には伝わらないのだと思います。

お菓子を構成するパーツはとても多種類ですし、混ぜたりこねたり切ったり冷やしたり焼いたりと工程も複雑です。自分が譲れなくて大切にしていることの差異は、
ひとつひとつはとっても小さなものかもしれませんが
それを積み重ねることで、ここにしかない特別なものが出来上がるのだと
信じて仕事をしています。

今年は身の回りでもいろんな変化があり、
思いついたことを書き留めても、言葉がきつくなったり
思うことと行動に整合性が取れなくて、四苦八苦したりすることが多く
なかなか想いを言葉にすることができませんでした。

来年はもっと意識して記事を書き、
私が好きな素材のことや、大切にしている工程や作業など、
なかなか普段は見えないうちのお菓子の背景にあるものを
興味を持ってくださるお客様にお伝えしていければと思っています。

地方にいると楽天やAmazonのようにポチッとすることですぐに品物が届き、
助けられることも多いのですが、大切な人の血となり肉となる食べ物であったり
機械にはまだ取って代わることのできない、作り手の技術や知識、思想や人となりが
価値を左右する品物の場合は、見知った人や信用できる人から買いたいと思います。
これだけ情報があふれる今では、誇張したキャッチコピーや華やかな宣伝広告は
逆に白々しく思えてしまいます。
私自身、何を買うか?ということより、誰から買うか?ということのほうが
大切な基準になってきました。
ものづくりでも、サーヴィスを提供する仕事でも、
最後はそれに携わる「人」だと思っています。

人の価値観は様々ですから、万人に受け入れられるとは思いませんが
自分が大切にしている思い、日々の営み、日常のたわいもないことを
お伝えする中で、共感していただけるお客様と繋がっていけたら嬉しいです。
来年はそんな一年にしたいと思います。

今年もご愛顧ありがとうございました。
皆様も良いお年をお迎えください。

お店は31日まで、(商品が売り切れ次第閉店させていただきます。)
年始は4日より営業いたします。

明日は、パンドカンパーニュ、チャバタ、ガレットデロアも焼き上げる予定です。