つくりての想い

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ここ山陰での暮らしで得たのは、仕事と生活を分けないということ。
やりたいことをただひたすらにやるなかで
日常に抱く理想や思想、哲学が仕事にそのまま繋がってきました。
それが今とても心地良い。

春は萌える緑の中、鳥の囀りを聞き、
夏は翡翠色の海に浮かび目映い陽を浴び
秋は田を渡る風を頬に受け
冬は雪の降り積もる静寂に佇む。

四季が織りなす美しさを肌で感じ
心豊かに暮らしたいと願う。

家族で味噌を仕込み、精米で出た米ぬかで糠漬けを作り、藁と大豆で納豆も仕込む。
店から5分の海で釣った魚が夕餉に並ぶことや、庭で摘んだハーブで就寝前にお茶を飲むこと、
こうした何気ないひとつひとつの積み重ねが僕らの生活を豊かにし、
人としての幹を太くしてくれるのだと感じています。

私たちの暮らしそのものが形になって生まれたお菓子やパンが、
お客様にとって大切な人に食べてもらいたいと思っていただけたなら、
その価値を認め喜んでいただけたなら、こんなに嬉しいことはありません。

一つの仕事を終えても、次はもっと上手く出来るんじゃないか?
といつもワクワクしていて、仕事に対する興味と情熱が止め処なく溢れてきます。
今日より明日、明日より明後日と
もっと美味しいものを作れるようになりたい。
そんな想いで、毎日厨房に立っています。

薪の炎で焼く

山陰の山から切り出された原木を樹種や用途にあわせて割り、家族で薪棚に積み上げ、お日様と風の力をかりて乾燥させたものを使っています。火力の調整も難しく手間のかかる薪窯ですが、これでしか出せない味わいがあります。

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日々素材と向きあう

素材は季節で甘味、旨味、酸味、香りなどの特性が大きく変わります。大切にしているのは日々素材と対話し、その変化に気付くこと。より良い混ぜ方、より良い切り方、素材を活かし、その価値をより高める製法を探し、もっと美味しく出来ないか?と毎日考え続けています。

季節のお菓子をつくる

僕自身、気温や湿度、風に日差しが変わると食べたいお菓子も変わってきます。そのとき手に入る美味しい旬の素材を使って様々な味わいの生菓子を並べています。季節ごとに変わるショーケースをお楽しみ下さい。

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