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<souche:スーシュ>

しっかりした味わいのチョコレートのロールケーキが
食べたいなと思いつき、新しい商品を作りました。

<スーシュ>

アンナトルテに使うアンナマッセという生地を薄く焼き上げ
ココアのシロップを塗り口溶けをよくし、
乳酸発酵させたクレームドゥーブルで作ったガナッシュを混ぜ込んだ
口溶けの良いバタークリームを巻き込んだロールケーキです。

チョコ尽くしの重厚感のある味わいですが
スポンジもクリームも口溶けの良いものを使い
ドゥーブル、ココア、チョコレート、
それぞれの持つ酸味と香りを活かして、
キレのある余韻に仕立てました。

切り株を思わせる形から<souche:スーシュ>と名付けました。

ザッハカットIMG_5175

ザッハトルテ

今日のお店の前は風が強く雪が横殴りに吹き付けています。

雪が積もると除雪車が来てくれる県道まで100mほど、
人力で雪かきをしなければならないので
「海側には積もらないで、スキー場にだけ
たくさん積もってくれれば良いのに….」
なんて手前勝手なことを思ったりしています。
でも適度に雪も降らないと、川の水量が減って
海に流れ出すミネラルも減り、海産物にも影響が出ると聞きます。
強い寒波が日曜日にかけて下りてくるようですが、
大きな被害が出ないことを祈ります。

さて、今年も今日から<ザッハトルテ>をお出ししています。

世界中で知られるウィーン菓子の代表であるザッハトルテ。

ザッハマッセと呼ばれるチョコレート生地、
甘酸っぱいアプリコットジャム、
グラズールと呼ばれるチョコレートシロップを
再結晶化させたコーティングの3つの素材から
構成されたシンプルなチョコレートケーキです。

大切にしているのはこの3つの素材のバランスです。
砂糖のたくさん入るお菓子なので、基本的には
甘いお菓子になります。
でも生地の組成や、ジャムの酸味、
上掛けのチョコレートの香りや口溶けのバランスをとることで
キレのある味わいに仕上げています。

バターとカカオ分の高いチョコレートをふんだんに使った生地は
軽い食感で口溶け良く、口中でほどけるよう焼き上げています。

アプリコットジャムは炊き上げたものに
アプリコットピューレを加えて
酸味と香りをさらに強調しています。

上掛けのグラズールはチョコレートの艶、香り、味わいを
しっかりと感じられるように、厚すぎず、薄すぎず、
程よい硬さを見極めてかけてあります。

煮詰めて再結晶化させたシロップは
どんどん固まってきてしまうため、ここぞというタイミングで
一気に流しかけなければなりません。
その見極めは経験を重ねないと得られないものだと思います。

ザッハトルテを扱う何軒かのお店で働き、それぞれの
良いとこ取りをして、自分なりに煮詰めてきた
今一番美味しいと思う製法で組み上げています。