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デコレーションケーキに対する思い

当店ではホールサイズのケーキの御予約を
お渡し日の二日前までにいただいております。
当日でもお渡し出来る商品もいくつか取り揃えておりますが
いちばん需要のある、いわゆるショートケーキ様
(フルーツ、生クリーム、スポンジ)のデコレーションケーキは
二日前までの御予約をお願いしています。

今日は「なぜ二日前までなのか?」という理由を書いてみたいと思います。
一つ目は当店のショートケーキ様のデコレーションケーキは
前日から組み上げて、その状態で一日寝かせることで
イチゴの香りがクリームに移り、フルーツ、生クリーム、スポンジ、
それぞれの水分を適度に移動させることでスポンジに湿りを与え
一体感を生み出しています。
なのでご注文を頂いてから、段取りを整え、生地やクリームを準備し
より良い状態で組み上げていくには二日という時間がどうしても必要なのです。

それと、これは作り手側の都合なのですが
当店のお菓子は、現時点では私一人で作っています。
製菓の作業工程上、冷やしたり、熱したり
ゼラチンで固めたり、溶かしたり、泡立てたり、と素材の状態を変化させながら
最良の状態を見極めて加工していくため
一度仕込みを始めると、長時間手を止めることができなくなってしまいます。
技術者がたくさんいるお店ならば、誰かに代わってもらうことも可能でしょうが
一人で作っている当店ではそれができません。

販売は全幅の信頼を寄せる妻とアルバイトさんに任せていますので
私は厨房でより良い商品を作ることに集中しています。

今すぐにデコレーションケーキが欲しいと望まれると
その作業を止めなければならず、そうすると溶かしたり固めたりする
素材の物性はもちろんの事、作り手の精神状態を
その前の最高に集中力を高めた状態に戻すことが
とても難しいのです。

何を大げさにと思われるかもしれませんが、
アスリートがルーティンを大切にしてコンディションを整えたり
瞑想したり、コンセントレーションを高めて
最高のパフォーマンスをするための準備をするのと同じように
お客様の体を作り、心を育む食べ物を届ける生業に就くものとして
より良い品をお届けできるように日々の生活を節制して
仕事に望んでいます。

大抵一回の仕込みで100個以上の商品を作ります。
すると一回のパフォーマンスの低下で100人以上の方が
残念な思いをしてしまいます。
それは、味わいとして
お客様がお気付きにならない程度の差異かもしれませんが
自分で気付いている以上、ごまかすことはできません。
やはりできるだけ良い品をお届けすることが
私の務めだと思っています。

お客様の満足を感じる基準は百人いれば百通りあると思います。
味わいではなくて、接客に重きをおく方もおられるでしょうし
包装などのパッケージが華やかなものが好みの方もおられると思います。
自分の思う品質へのこだわりが
全ての方にご満足頂けるとは思いませんが
出来るだけのことをしたいと思っております。

本当はホールケーキが売れれば単価も高く、
商売としてはとても嬉しいです。
でもうちの立地は何かのついでに来ていただけるような
利便性の良い場所ではなくて、わざわざここを目指して遠
くから足を運んでくださるお客様がほとんどです。
ご自身での楽しみに召し上がられる方も多いため、
以前勤務していたような市街地にあるお店と比べて
ホールケーキの需要は不安定です。
そんな中で常時ショーケースにホールケーキを用意しておくと、
必ず売れ残りが出てしまいます。
今までの経験では、多くのお店で売れ残ったホールケーキを
カットして翌日販売していました。
ショーケースという名前からわかる通り、
商品を綺麗に魅せるための箱です。
中で冷風が回っているため、商品の水分を奪ってしまい
そこに長時間置いておくと、味わいが落ちます。
その味わいが落ちているとわかっている商品を、販売することは
やはり心苦しいのです。

お店に出せないとなると廃棄しなくてはならなくなります。
できれば自分が一生懸命作った品物を捨てたくない。
素材の生産者さんの努力やご苦労を思うと捨てられない。
でも味わいの落ちた商品をお客様に届けるわけにはいかない。
もうなんともいえない葛藤です。
こんなことで悩むなら、菓子屋を辞めたいと思うこともあります。

しかし、前もってご注文を頂いていれば、
ショーケースの風に当てることもなく、
余裕を持って準備して自分たちなりの最高のパフォーマンスで
品物をお届けすることができる。

当日や直前のご注文をお断りすることで、実際売り上げは落ちました。
でも、お客様の大切な記念日に<自分たちにできることはやりきった>
という満足は得ることが出来るようになりました。

それと、何年か前にコラムで書きましたが
技術的なこと以外に、もうひとつ大事にしたい思いがあります。

最近のお菓子屋さんはショーケースにホールケーキが沢山並び、
お客様のニーズにいつでも応えてくます。
いつ行っても買えます。
大切な人の記念日を忘れていても、なんとかなっちゃう(笑)
急な用事にも対応出来て、とても便利です。
実際、ウチのお店でも当日販売分のホールケーキを求めて
ご来店下さるお客様もたくさんおられます。
でも少し淋しい気もするのです。

記念日をお祝いするためでも
旅行の際のお土産でも、
誕生日プレゼントでも
あの人はこれが好きかな?それともあっちかな?
他のお店の方が喜ぶかな?と考える。
大切な人が好きなものを思い出し
どれだったら喜んでくれるだろう?
とその人のことだけ思う。
日が迫るごとにドキドキする。

すぐにお店に行けば買えてしまうその便利さと引き換えに
そういった大切な人を思うといったかけがえのない時間を
失ってしまっているのではないでしょうか。

受取手の感じる「誰かが自分のことを想ってくれていた」という価値は
職人がいくら努力しても加えることはできません。
少し事前に準備するだけで、お金では買えない、
その人にしかできない価値が贈り物に加えられるなら、
やらない手はないと思うのです。

伝わらないかもしれませんが、
ロウソクの数や年齢を見て
漢字を入れるのか、ひらがなで書くのか迷ったり
男性か女性か?どんな場所で?と想像をふくらませて
デコレーションしたり、メッセージを書いたりしています。
きっと誰かに喜んでもらいたいと思って贈るお菓子のはずですから
私たちも参加させていただくからには
微力ながら、思いを込めて作ったお菓子をお届けしたいと思っております。

長々と書き連ねてしまいましたが

・前日から寝かせることでより美味しくしている。

・一人で製造している事と、製菓の作業工程上、急に手を止めることができない。

・高めた集中を途切らせたくない。

・より美味しい状態で召し上がったいただきたい。(味わいの落ちたお菓子を届けたくない)

・大切な人を想う気持ち、時間を楽しんで欲しい。

そんな気持ちから、前もっての御予約をお願い致しております。
ご理解、ご協力をいただけましたら幸いです。

また、合格祝いや何かの催しで当日必要になる時もあるかと思います。
種類は限られますが、当日お渡し出来る商品もいくつかございますので
急な御入用の際にはご相談下さいませ。
私たちにできる精一杯の品をお届けしたいと思っております。

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<souche:スーシュ>

しっかりした味わいのチョコレートのロールケーキが
食べたいなと思いつき、新しい商品を作りました。

<スーシュ>

アンナトルテに使うアンナマッセという生地を薄く焼き上げ
ココアのシロップを塗り口溶けをよくし、
乳酸発酵させたクレームドゥーブルで作ったガナッシュを混ぜ込んだ
口溶けの良いバタークリームを巻き込んだロールケーキです。

チョコ尽くしの重厚感のある味わいですが
スポンジもクリームも口溶けの良いものを使い
ドゥーブル、ココア、チョコレート、
それぞれの持つ酸味と香りを活かして、
キレのある余韻に仕立てました。

切り株を思わせる形から<souche:スーシュ>と名付けました。

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ガレット・デ・ロア’17

ガレットデロア、たくさんのご注文をいただき

誠にありがとうございました。
今日、最後のご注文分を焼き上げました。

今年はお客様がたくさんのメッセージを送ってくださり、
そのなかで

“素敵なお菓子を囲むと、家族みんな笑顔に成ります‼”

“子どもらは勝っても負けても順繰りに王冠をかぶり、
その様は親としていつまでも見ていたい姿です。
こんなにも楽しいお菓子は他に思い付かないので、
フランスの伝統云々の前に続いてもらいたい習慣だと思います”

といった声を頂戴しました。

お客様の大切な方々との団欒に、当店のお菓子がお役に立てたでしたら
こんなに嬉しいことはありません。

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年始から毎日、どうやったらより美味しくなるか?
どうやったらもっと美しく焼き上げられるか?
を考え続けて、ワクワクしながら仕事することができました。
いろんな発見がありましたので、また来年のガレットに、
これから焼くフィユタージュを使ったお菓子の仕事に
活かしたいと思います。

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ザッハトルテ

今日のお店の前は風が強く雪が横殴りに吹き付けています。

雪が積もると除雪車が来てくれる県道まで100mほど、
人力で雪かきをしなければならないので
「海側には積もらないで、スキー場にだけ
たくさん積もってくれれば良いのに….」
なんて手前勝手なことを思ったりしています。
でも適度に雪も降らないと、川の水量が減って
海に流れ出すミネラルも減り、海産物にも影響が出ると聞きます。
強い寒波が日曜日にかけて下りてくるようですが、
大きな被害が出ないことを祈ります。

さて、今年も今日から<ザッハトルテ>をお出ししています。

世界中で知られるウィーン菓子の代表であるザッハトルテ。

ザッハマッセと呼ばれるチョコレート生地、
甘酸っぱいアプリコットジャム、
グラズールと呼ばれるチョコレートシロップを
再結晶化させたコーティングの3つの素材から
構成されたシンプルなチョコレートケーキです。

大切にしているのはこの3つの素材のバランスです。
砂糖のたくさん入るお菓子なので、基本的には
甘いお菓子になります。
でも生地の組成や、ジャムの酸味、
上掛けのチョコレートの香りや口溶けのバランスをとることで
キレのある味わいに仕上げています。

バターとカカオ分の高いチョコレートをふんだんに使った生地は
軽い食感で口溶け良く、口中でほどけるよう焼き上げています。

アプリコットジャムは炊き上げたものに
アプリコットピューレを加えて
酸味と香りをさらに強調しています。

上掛けのグラズールはチョコレートの艶、香り、味わいを
しっかりと感じられるように、厚すぎず、薄すぎず、
程よい硬さを見極めてかけてあります。

煮詰めて再結晶化させたシロップは
どんどん固まってきてしまうため、ここぞというタイミングで
一気に流しかけなければなりません。
その見極めは経験を重ねないと得られないものだと思います。

ザッハトルテを扱う何軒かのお店で働き、それぞれの
良いとこ取りをして、自分なりに煮詰めてきた
今一番美味しいと思う製法で組み上げています。

 

 
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観光立国の正体 

観光立国の正体、昨日読み終わりました。
FBで書評を拝見していて、
気になってずいぶん前に購入していたのですが
繁忙期で読む余裕がなくなり、今になってしまいました。

これまで多分に感覚的に、こうじゃないかなぁと思っていたことが
データに裏打ちされて説明されており、点が繋がって線になったというか
「あぁ、そういうことだったのか!」と沢山の気付きを得ました。

事前に書評を拝見していて
プロダクトアウトとマーケットインという言葉の
(マーケットイン:市場や購買者という買い手の立場に立って、
買い手が必要とするものを提供していこうとすること)という言葉が、
ちょっと引っかかっていたんです。
ここにしかないものを作っていて
お客様の幸福度に貢献するという自負は
おごりではなくて矜持として持っていて
それをどうお客様に伝えるかが大切なのであって
お客様におもねるようなことをすると
何処に行っても同じものしかない平均化が起こるんじゃないか?
と思っていたのですが、読み終えて
そうではないということが、よく分かりました。

観光で収入を得なければ成り立たない土地なのであれば
自分たちのことと危機感を持って住民全員で責任を持って取り組むか
時代に淘汰されてそれなりの税収の中で、
伝えられてきた土地も手放し、街を小さくして細々と生きるか、
どちらにしても覚悟と生きる力が試されているのだと思いました。

まず自分は、観光にこられたお客様に
「こんにちは」「どちらからお越しですか?」と
<笑顔で挨拶する>ことから心がけたいと思います。
お金も何もかけなくてもできる、心持ち一つで
訪れたお客様に気持ち良くなっていただくことができるのですから。

山陰に住まう、この土地をどうにかしたいと思っている人に
ぜひ読んでもらいたい一冊でした。

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年頭所感

15年ほど前に埼玉スーパーアリーナの一角にあった
ジョンレノンミュージアムを訪れた際に買ったポストカード。
今はお店の一角に貼っています。

清志郎さんもそうだけど、
その偉大さに気づくのは
居なくなってから。

食に携わる仕事をしていて
届ける品物に思いを込めたり
知り得た気付きを伝える中で
召し上がってくださった方が
「身体を作る食べもの」を意識することで
誰かを思いやったり、物を大切にする気持ちが生まれて
更には違いを認め合うことに繋がって
その延長線上で「争いがなくなる」ってことはないかなー。

仕事を、生き方を通してそこに貢献したい。
あらためてそんなことを思った2017年の年頭です。

#ジョンレノン#忌野清志郎#愛と平和#WarIsOver#JohnLennon#ifyouwantit

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年末の所感

今年は後半に通販を再開して、遠方の多くのリピーターのお客様に
ご注文をいただけたことがきっかけで
改めて「うちのお菓子の価値は何かな?」と考えることができました。

お菓子の名前は同じものが多いですし、使う材料も限られています。
自分ではこんなに良い素材を使って、こんなに手間暇かけてるのに…と思ったとしても、
その価値はなかなかお客様には伝わらないのだと思います。

お菓子を構成するパーツはとても多種類ですし、混ぜたりこねたり切ったり冷やしたり焼いたりと工程も複雑です。自分が譲れなくて大切にしていることの差異は、
ひとつひとつはとっても小さなものかもしれませんが
それを積み重ねることで、ここにしかない特別なものが出来上がるのだと
信じて仕事をしています。

今年は身の回りでもいろんな変化があり、
思いついたことを書き留めても、言葉がきつくなったり
思うことと行動に整合性が取れなくて、四苦八苦したりすることが多く
なかなか想いを言葉にすることができませんでした。

来年はもっと意識して記事を書き、
私が好きな素材のことや、大切にしている工程や作業など、
なかなか普段は見えないうちのお菓子の背景にあるものを
興味を持ってくださるお客様にお伝えしていければと思っています。

地方にいると楽天やAmazonのようにポチッとすることですぐに品物が届き、
助けられることも多いのですが、大切な人の血となり肉となる食べ物であったり
機械にはまだ取って代わることのできない、作り手の技術や知識、思想や人となりが
価値を左右する品物の場合は、見知った人や信用できる人から買いたいと思います。
これだけ情報があふれる今では、誇張したキャッチコピーや華やかな宣伝広告は
逆に白々しく思えてしまいます。
私自身、何を買うか?ということより、誰から買うか?ということのほうが
大切な基準になってきました。
ものづくりでも、サーヴィスを提供する仕事でも、
最後はそれに携わる「人」だと思っています。

人の価値観は様々ですから、万人に受け入れられるとは思いませんが
自分が大切にしている思い、日々の営み、日常のたわいもないことを
お伝えする中で、共感していただけるお客様と繋がっていけたら嬉しいです。
来年はそんな一年にしたいと思います。

今年もご愛顧ありがとうございました。
皆様も良いお年をお迎えください。

お店は31日まで、(商品が売り切れ次第閉店させていただきます。)
年始は4日より営業いたします。

明日は、パンドカンパーニュ、チャバタ、ガレットデロアも焼き上げる予定です。

2016 kayak fishing

 

海の近くに越してきてから魚釣りが好きになって、よく海へ行きます。
今年は新しいことに挑戦したいと思い
カヤックでの釣りを始めました。

釣って丁寧に処理して持ち帰った魚は
子ども達も大喜びで、たくさん食べます。
これには驚いたのですが、子どもの味覚は純粋なもので
野死のものと活け締めにしたものとの違いが分かるようです。

釣り上げた魚を美味しくいただくために、
活け締めにする(心臓が動いているうちに大きな血管を切って方血させる)のですが
その際にエラ元にナイフを入れると魚が大きく痙攣します。
しかし私はそれがとても苦手なのです。
「この魚にも親や子がいたり、仲間がいたりするんだろうな…」
なんてことが頭をよぎります。

私はお店の小さな庭に果樹やハーブを植えています。
育てた植物を収穫する時、いい香りだな、美味しそうだな〜と思うのと同時に
「私がここで切らなかったら、種を落としたり命をつないだりできるのにな….」
といつも心に痛みが走ります。

どちらも数をこなせば慣れるかも….と思いましたが
そんなことはありませんでした。

動物であれ植物であれ、大小や種類に関係なく命があります。
食べるということは、その命をいただくこと。
これは生きていくために必要で、逃れられないことです。

人は捕食者として上位にいるから、他の生き物に
命を脅かされるようなことは滅多にありませんが
自分たちを捕食するものが現れたらどう思うのかな?と
ときどき想像します。

また自分は他者の命を奪ってまで生きる価値があるのか?と
いつも自分に問うていますが、折り合いがつかないままです。
答えは見つからないで居ます。

また自分で釣ってきたり、庭で育てたりすることで
一次産業に従事する方の苦労の一端を身をもって知ることができ、
漁師さんや農家さんに対する感謝の気持ちがますます強くなりました。
住まう土地では、スーパーに行くととても安価で魚が買えます。
消費者として嬉しい反面、売値がこれなら
仲買さんは幾らくらいで買っていて、
燃料代や人件費を引いたら…と考えてしまいます。
命がけで漁をしてきた魚や
天候に左右されながら辛抱強く育てた野菜が
この値段で売られてたら、悲しいだろうな…..
自分も作り手の端くれだと思っているので、
その手間暇や思いに価値を見出してもらえないこと、
また価値をつけて届けられないことを想像すると
やるせない気持ちになります。
自分の得のために、誰かが損をするのではなく
お互いが価値を認め合う等価交換にできないものかなぁと思っています。

だからこそ、そういった背景に向き合うことで
「命を頂いているのだから、丁寧に扱わなくては」
「命を頂いているのだから、美味しく調理しなくては」
「命を頂いているのだから、物にも人にも配慮した、より良い生き方を模索しなくては」と、
以前より少しだけ謙虚な気持ちで、命に敬意を持って日々を過ごすようになりました。

魚釣りと製菓の仕事はなんのつながりもないように思えますが、
浮かんでは消えていく感情、大事にしたいと思っている思想や理念を
毎日欠かさず行う「食べる」という行為や、日々の営みに落とし込むことで
矜持を持って仕事ができるのではないかと思うのです。

そんなこんなで、今年お世話になった岩美の海と釣果を
imovieのテンプレートに当てはめて作ってみました。

こんなの作ったよと娘ちゃんに見せたら
「これやるんだったら作ってるケーキでやればよかったのに」
という的確な指摘をいただきました💦

はい、次からはそうしたいと思いますm(_ _)m

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Noël’16を終えて

今年もなんとかご予約いただいた皆様に
クリスマスケーキをお渡しすることができました。
天候の悪い中お店に足を運んでくださったお客様、
本当にありがとうございました。

自分がわがままな作り方を選んだために
たくさんの数をご用意できず、
お断りしたお客様には申し訳ない気持ちでいっぱいですが
今の自分の精一杯のお菓子をお届けできたと思っています。
今年の経験を糧に、来年はさらに良いお菓子を
お届けできる様努めてまいります。

また、いろんな差し入れをしてくださった皆様、
受け渡しが円滑に進む様に細やかな
気遣いをしてくれたアルバイトの市村さん、
販売に製造補助に走り回ってくれた妻、
温かいものも食べてないだろうからと
賄いを作って届けてくれた母、
たくさんの方に支えられてお菓子を作ることができました。
本当にありがとうございました!

Merry Christmas🎅

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デコレーションケーキに対する思い

トゥジュールでは、デコレーションケーキの御予約をお渡し日の前日までにいただいております。

当日でもお渡し出来る商品も、いくつか取り揃えておりますが
いちばん需要のある、いわゆるショートケーキ様(フルーツ、生クリーム、スポンジ)のデコレーションケーキは前日までの御予約をお願いしています。
「15分で出来ます」と作ってくれるお店もあります。
技術的にはそれも可能でしょうが(ウチでは人手が足らなくて無理ですが…)それでは15分なりの味にしかならないと、僕は思っています。

前日から組み上げて、フルーツ、生クリーム、スポンジ
それぞれの水分を適度に移動させることで
一体感を生み出すことが主な理由なのですが
技術的なこと以外に、もうひとつ大事にしたい思いがあります。

最近のお菓子屋さんはショーケースにホールケーキが沢山並び、
お客様のニーズに応えてくれる。
いつ行っても買える。
大切な人の記念日を忘れていても、なんとかなっちゃう(笑)
急な用事にも対応出来て、とても便利です。
実際、ウチのお店でも当日販売分のホールケーキを求めて
ご来店下さるお客様もたくさんおられます。

でも少し淋しい気もするのです。

記念日をお祝いするためでも
旅行の際のお土産でも、
誕生日プレゼントでも、
あの人はこれが好きかな?それともあっちかな?
他のお店の方が喜ぶかな?と考える。
大切な人が好きなものを思い出し
どれだったら喜んでくれるだろう?
とその人のことだけ思う。
日が迫るごとにドキドキする。

すぐにお店に行けば買えてしまうその便利さと引き換えに
そんなかけがえのない時間を
失ってしまっているのですから。

私たちも、お客様のプライベートな時間に
参加させていただくからには
伝わらないかもしれませんが、
ロウソクの数や年齢を見て
漢字を入れるのか、ひらがなで書くのか迷ったり
男性か女性か?どんな場所で?と想像をふくらませて
デコレーションしたり、メッセージを書いたりしています。

微力ながら、私たちも思いを込めて作ったお菓子をお届けしたい。

そんな気持ちから、前もっての御予約をお願い致しております。
ご理解、ご協力をいただけましたら幸いです。

また、種類は限られますが、当日お渡し出来る商品もございますので
急な御入用の際にはご相談下さいませ。