ベラベッカIMG_4774

見た目は変わらないのだけど…..

今までは遠い異国の地で作られた材料で
ベラベッカを作っていましたが
ここ数年、相次ぐ生産地の不作や自然災害で、
材料自体の入荷がなかったり価格が高騰したりと、
作れるかどうか危ぶまれる状態が続いていました。

そんな時。ふと思ったのが、
この地だからこそ出来るベラベッカって
どんなのだろう?ということ。
高いフードマイレージをかけて取り寄せなくても
近くで手に入る素材があれば、気候や為替などに翻弄されずに
作れるんじゃないかと思い立ち、ルセットを再考しました。

ベラベッカは洋梨のパンという意味で、
アルザス地方に古くから伝わる代表的なクリスマスのお菓子です。
洋梨は外せないので以前からお世話になっていた
佐治の中谷さんの作るラフランスを
自家製のセミドライにして加えました。

もう一つ使ってみたかった素材が「柿」。
実家の裏山にある幼少期から幾度となくぼらせてもらった
おばさんの畑の柿の木。
母が熊や猿と競って穫ってきてくれた物を
渋を抜いてからオーブンでセミドライに。

住まっている地域で穫れ、自ら加工した素材を加えて作った
2015年のベラベッカ。
見た目は去年と変わりませんが、いろんな想いが詰まっています。
味わいもとても美味しく仕上がりました。
是非味わっていただきたいです!

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身の丈にあった言葉

開店して四年半。
開業当初から変わらないこと、

さまざまな出会いや気付きのなかで変わったこと、

まだ見ぬ明日への希望や不安…..

湧き出るいろんな思いを抱えて日々を紡ぎ、
この地で僕という人間がお菓子を作ることに
どんな意味があるのか、問い続けています。

いままでTOUJOURSには、自作の拙いHPしかありませんでしたが
やっと、憧れていたデザイン事務所nottuoさんに
HPを作ってもらうことができました。

厳選した〜とか、焼きたての〜とか、
よくある派手な修飾語はどこにもないけれど
自分たちの素直な思いを
身の丈にあった言葉で綴れたのではないかと思います。

お菓子や仕事に詰め込んでいるたくさんの想いを
お客様に伝える場所に出来ればいいなと思っています。